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『ストレンジ・デイズ』を読んで · 読書感想・書評

退廃の中にある勢い――村上龍『ストレンジ・デイズ』

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『ストレンジ・デイズ』は、僕の中では「絶望・退廃系」の印象が強い。細かな筋や結末をはっきり覚えているわけではない。それでも、何かが起こりそうな気配が続き、読み終えたあとにも不穏さが残ったことを覚えている。

深夜のコンビニから始まる異変

物語の中心にいる反町は、すでに行き詰まり、絶望に近いところにいる。音楽の仕事をしてきた男が、深夜のコンビニでジュンコという女性に出会う。彼女は大型トラックの運転手で、並外れた演技力を持っている。

舞台は超常的な世界ではない。コンビニも仕事も、人間関係も現実の延長にある。だからこそ、そこから予測しにくい方向へ進んでいく展開が怖い。絶望を抱えた人物がただ立ち止まっている話ではなく、出会いによって物語が動き出す。その勢いにも引き込まれた。

重いのに、また読みたくなる

読後に気分が軽くなるわけではない。それでも、強い作品を読んだという満足感が残る。そして、しばらくするとまた、同じ種類の空気を持つ作品を手に取る。心地よさとは違う、読まずにいられない引力がある。

好みとしては、緻密な情報を重ねていくテロ・サバイバル系を選ぶと思う。極限の状況で次々に事態が動く、その過激でエネルギッシュなところが好きだ。一方で、『ストレンジ・デイズ』には、人間の内側にある危うさが現実を変えていくような面白さがある。

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