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村上龍の小説を読んだ感想・書評

このサイトに掲載した、村上龍の小説16作品の読書記事です。もう一度読みたい作品も、読み切ってもよく分からなかった作品もあります。気になる感想からどうぞ。

村上龍の全作品を網羅した一覧ではありません。一般的な人気ランキングやおすすめ順位でもなく、このサイトの記事の掲載順に並べています。

半島を出よ

国も動けない状況で、立ち上がるのは特定の能力が桁外れなアウトサイダーたち。この反撃が、めちゃくちゃ面白い。敵にまで感情移入してしまうせつなさもある。好みは分かれるらしいけど、僕は絶賛。[ネタバレあり]

ストレンジ・デイズ

読後に気分が軽くなるわけではない。それでも、強い作品を読んだという満足感が残る。そして、しばらくするとまた、同じ種類の空気を持つ作品を手に取る。心地よさとは違う、読まずにいられない引力がある。

イン・ザ・ミソスープ

この作品の怖さは、フランクが何をする人物なのか、安心して判断できないところにある。ケンジと一緒に歩きながら、相手の様子をうかがう。

トパーズ

『トパーズ』には、読む人を選ぶ描写がある。自分も、不快さを覚えずに読んだわけではない。ただ、その不快さまで含めて、村上龍の作品が持つ強さを感じた。

五分後の世界

歴史の途中にあったひとつの選択が違っていたら、日本はこのような国になっていたかもしれない。現在の僕たちの世界と、五分後の世界。その間にあるのはわずかな時空のずれだけなのだと思うと、どこかに本当に存在していそうな怖さがあった。

69 sixty nine

考えるより先に動き、失敗すれば慌て、それでも懲りずに次の計画を立てる。やっていることは無茶で、ときには馬鹿馬鹿しい。けれど、その馬鹿馬鹿しさへ本気で飛び込んでいく姿がまぶしい。

昭和歌謡大全集

登場人物たちは昭和歌謡を歌い、殺し合いはどんどん大げさになり、物語は悲劇として沈んでいくのではなく、どこか笑ってしまうほどの勢いで暴走していく。

エクスタシー

残っているのは、物語の中に漂っていた退廃的な空気と、人間の欲望をためらわずに描く文章。そして、よく分からないのに先を読みたくなる、不思議な引力である。

限りなく透明に近いブルー

僕自身、読んでいて気持ちのいい作品ではなかった。退廃的な空気も、登場人物たちが生きる世界も、自分の好みに合っていたとは言いがたい。

コインロッカー・ベイビーズ

読んだ当時の細かな展開はもう曖昧だけれど、悲しさと興奮、そして何ともいえない虚無感が残ったことは覚えている。村上龍の小説には、常識を壊してしまうような力がある。この作品にもそれはあった。ただ、印象に残っているのは暴力や破壊だけではない。その奥にある、誰かに愛されたいという切実な願いだった。

希望の国のエクソダス

立場も経験も社会的な地位も、大人たちのほうが上のはずだ。それなのに、実際に状況を理解し、先を読んで行動しているのは中学生たち。

オールド・テロリスト

満州国に因縁を持つ老人たちが、武器を手に現代日本をひっくり返そうとする。老人といっても年代はさまざまで、単純にひとくくりにはできないのだけれど、とにかく恐ろしくパワフルな連中だ。[ネタバレあり]

愛と幻想のファシズム

トウジとゼロの関係が好きだった。時がたち、組織もどんどんデカくなり、二人が絶大な影響力を持つようになっても、その関係性や距離感は、変わってるようで変わってない。立場も役割も変わっているはずなのに、初期の仲間同士のような空気が残っている。

共生虫

自分の考えていることや、これから取る行動は、本当に自分の意思によるものなのだろうか。村上龍の『共生虫』を思い返すと、そんな疑問が浮かんでくる。2008年に読んだ作品だ。細かな展開はかなり忘れてしまったけれど、あの不気味さと息苦しさは覚えている。

心はあなたのもとに

メールを重ねるうちに、西崎は香奈子の文章の誤字や語尾から体調の変化を察するようになる。いつもと違う書き方をしている。何かあったのではないか。返信が来ない。しばらく待っても、まだ来ない。[ネタバレあり]

歌うクジラ

二度目でようやく読破したというのに、作品の全貌をつかみきれなかった。だからといって、つまらなかったと片づける気にもなれない。あの果てしない想像力には、やっぱり圧倒されたからだ。

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