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『若い女性と恋したい』を読んで · 読書感想・仕事の記録

タイトルからもう、マーケティング――『若い女性と恋したい』を読んで

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IT商社でマーケティングを担当していた頃、藤村正宏さんの本を何冊か読んだ。

メルマガも読んでいた。藤村さんの話に触れると、仕事として考えていたマーケティングが、ぐっと楽しくなった。

その一冊が『若い女性と恋したい』だ。

まず、このタイトルに目を奪われた。マーケティングの本だと分かっていても、いったい何の話が始まるのか気になる。

「手に取ってもらう」ことを考える本が、そのタイトルで自分の関心をつかんでいる。これぞマーケティングだと思い、惚れ惚れした。

商品の先にある体験

藤村さんの考え方で印象に残ったのは、商品の機能を説明するだけでなく、それによってお客さんがどんな体験をするかを伝えることだった。

売る側にいると、つい商品の特徴や、ほかと比べた優れた点を並べたくなる。

けれど、買う人が知りたいのは、その商品が自分の暮らしや仕事に何をもたらすか、ということでもある。

当時の仕事に引きつけて読むと、伝える内容を選ぶ前に、まず相手が何に関心を持つのかを考えたくなった。

本を読んで、具体的にどの企画や提案を変えたかまでは覚えていない。ただ、売り込む前に相手の気持ちを考えるという視点は、面白いと思った。

選んでもらうまでを考える

お客さんとの関係を恋愛になぞらえる話も、この本らしい。

いきなり自分の言いたいことを並べても、相手に興味を持ってもらえるとは限らない。どうすれば関心を持ち、もっと知りたいと思ってもらえるのか。そう考えると、マーケティングの話が身近になる。

もちろん、恋愛と商売をそのまま重ねられるわけではない。それでも、「選んでもらう」までの過程を考えるたとえとして、記憶に残った。

そして、読み終えたあとも、あのタイトルのうまさに戻ってくる。

本に書かれた考え方を説明するより先に、自分自身がタイトルに引きつけられた。その体験があるから、伝え方の大切さにも実感があった。

藤村さんの本やメルマガを追っていた頃、マーケティングは覚えるべき手法の集まりというより、人の気持ちを想像する面白い仕事に見えた。

『若い女性と恋したい』は、その楽しさを思い出させる一冊だ。

この記事で扱った本